代表就任所信表明について
2011年6月13日
本日、株主総会・取締役会を経て正式に株式会社Speeeの代表取締役に
就任させて頂きました大塚英樹と申します。
2011年5月17日に当社の代表コラム(※)において前代表の久田哲史より、
代表交代のご挨拶、並びに、その背景についてコメントを出させて頂きました。
※代表取締役の交代について
私達が想定していた以上に反響は多く、
たくさんの関係者様に支えられて今の当社があることを改めて認識するとともに、
社員一同その責任を強く感じているところです。
コメントを寄せて頂いた方々はこの場を借りて、
厚く御礼申し上げます。
今後、代表コラムは久田に代わり、不定期ではありますが、
私がSpeeeについて・私個人について情報発信をさせて頂ければと考えております。
今回はその初回にあたりますので、
私の視点と言葉で、今回の代表就任の経緯と
Speeeのこれからについてを記載し、
所信表明と代えさせて頂きます。
※長文ですが、初回の為ご了承ください。
■私とSpeeeの沿革について
久田のコラムにもございましたが、私は2007年のSpeee創業期から携わる機会に恵まれ、
得難い経験も多くさせて頂きました。
設立2年目を過ぎた頃からは、
現在の経営陣にあたる主要メンバーが、続々と入社をしてくる時期になるのですが、
それまではまさに、久田とともに経営に関わって参りました。
短期間で背伸びをしながら業績を伸ばしていく過程では、
当然様々な経営課題に直面します。
本当に毎日久田と議論をし、経営陣とも議論を重ねてきました。
経験が乏しかった私達は、直面する経営課題に正面から向き合う中で、
少しずつではありますが成長をしてきたように感じています。
そして、設立から3年ほどが経った2010年の8月、
Speee参画時に久田と約束をしていた通り、
私はSpeeeを退社し、起業を致しました。
私的な話で恐縮ではありますが
子供の時から、経営者になって世の中に貢献する事を、
一度も将来のテーマとして変えていない私にとっては、
何の迷いもためらいもない決断でした。
その会社ではメディア事業を運営し、
少人数での運営を行っていた事から早々に収益化を実現していました。
これから収益拡大のフェーズにアクセルを踏んでいけば、
「Speeeで経験をした設立1年目の成長感をようやく感じられるかもしれない。」
まさにそんな時に、久田から今回の打診を受ける事になりました。
最初は、何度も断らせてもらったのはこのような背景からでした。
■前代表久田との共通の危機感
自ら立ち上げた会社がそのようなタイミングの中にも関わらず、
今回の決断をしたのは、
「グローバル」への想い、
世界で活躍するネット企業創業者達と比べた際の自分達の「年齢に対する認識」、
「ソーシャル・スマートフォンという業界の大きな潮流」、
「日本発のインターネットサービスが世界で通用していないという歴史」
最注力テーマには「最も優秀な人材をアサインするべきという判断基準」
そして、その方向に進んでいく中で透けて見え始めている「Speeeの現在と将来の課題」
上記のような様々なキーワードについて久田とは改めて議論を重ね、
共通の価値観・視線を持つと同様に、強烈な危機感が今も尚、一致している事を、
再度認識する事になった為です。
そして、打診を受けてから実質約2週間後。
私の会社で働いていたメンバーを含めて、
私はSpeeeに戻る事を決意し、この度、Speeeの代表に就任致しました。
■今までのSpeeeにはなかった非連続的な事業展開について
この度の当社の判断に対して、多くの激励を頂くのと同時に、
一部の方からは、「理論上役割分担は正しいものの・・・。」というご心配の声も頂きました。
私達のようなフェーズのベンチャー企業において、
創業経営者が新規事業に集中し、
代表取締役の職務を引き継ぐという事自体が非常に珍しいケースの為、
ご心配を頂くのも無理はないかと思います。
私も創業をかじった人間として、今回の判断の重要性は強く認識をしております。
当然、ご心配の内訳がそれぞれ異なりますので、
対する答えが一言でできるとは思えませんが、
一つ私が考えていることとして、
「『経営体制として一般的に正しいとされる中での事業拡大の最大化』と、
『事業拡大の最大化をはかっていく中での経営体制のあるべき姿』は似て非なるも
のなのではないか。」という事です。
Speeeの事業展開の沿革は、
モバイルSEOを創業事業に選び、その後、PCSEO、バーティカルメディアという
流れで事業領域を広げて参りました。
その際、
・ノウハウ・人材・組織の連動性、
・事業シナジー
・一定以上の価値提供ができるだけのマーケットがある事
等を、判断の主軸に置くスタイルを徹底的にとってきました。
一方で、今回のソーシャル・スマートフォンアプリへのチャレンジは、
Speeeの既存事業との連続性は少なく、且つ、今までにないボラティリティの高い事業へのチャレンジになります。
「この大きな潮流に対して、Speeeが今までとっていたスタイルだけではとてもこの機を捉える事はできない」
従って、一般的に経営体制としてあるべき姿だけに固執せず、
常にフラットに適切な判断をとる事ができる柔軟な体制である事が何よりも肝要であると考えました。
その結果、私が代表に就任し、前代表の久田が新規事業にコミットする事にしました。
新たにはじめる大きな施策というのは、
最初からその効果を発揮する事はむしろ少なく、
タイムラグを経て必ず成果として現れてくる事を
私達は経験してきました。
今回のチャレンジによって生じるであろう多くの課題は、
私達が今まで経験をしたことのないものだと思いますが、
今まで同様に正面から向き合い、私達自身の成長の機に変えていきたいと思っています。
この度の経営体制の変更は国内では非常に珍しいものではありますが、
当社が次のステージを狙う上で、
欠かせない第一歩であると捉えて頂ければ幸いです。
■最後に、これからのSpeeeについて
「業績は引き続き好調。ただ、新たなインターネットサービスがここから生まれる雰囲気はしない。」
Speeeに戻ってきて感じた私の第一印象はまさにこの一言でした。
私自身、新たなインターネットサービスを生み出した経験があるわけではなく、
全く語るに値しない未熟者ではあるのですが、そんな私ですら改めて会社を見直しても、
そのにおいがしない状況を鑑み、変革をする必要性を感じています。
最近の国内・国外のインターネットサービスとその関連企業の動向を知るにつれて、
更にその思いは強くなっています。
ここ10年のインターネットサービスを振り返ってみても、
日本発で海外で一定以上の評価・成果を出しているサービスが未だ存在していないのは、
関係者の方々ならば周知の通りかと思います。
しかも、チャレンジしている企業数は決して少ないわけではなく、
チャレンジしているにも関わらずことごとく壁を越えられていないのが実情なのではないでしょうか。
そんな中、前述した
「ソーシャル・スマートフォン」の世界は、
国内フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行期に入り、
プラットフォームも、国内フィーチャーフォン上のSNSから、
国内スマートフォン上のiOS・Android・SNS、海外スマートフォン上のiOS・Androidとボーダレスな広がりを見せ、
国内フィーチャーフォンの主要企業も、フィーチャーフォンで培ったエコシステムを
国内/国外のスマートフォンに移行する為、まさに全力をあげて勝負をしている時期にあります。
その激動の今、
「勝てる組織を作ってから・・・」「ヒットプロダクトをまずは作れば何とか・・・」という
階段を一つ一つ上る偏った発想だけでは私達の代でも歴史を繰り返してしまう事になるのではないかと感じています。
新たなインターネットサービスを生み出し続ける企業体に変化させるべく、
社内カルチャー、採用方針の抜本的見直しを行うのと同時に、
足元の潮流を捉えるプロダクトを創出する為、既存事業の経営リソースの配分も
大幅に見直して参ります。
私自身もこの数年をラストチャンスの覚悟で臨む所存です。
まだまだ小さく、未熟な企業でございますが、
関係者の方々には、これからも
ご指導ご鞭撻の程何卒宜しくお願いします。
2011/06/13 18:59 | カテゴリー: コラム |